抵当権抹消に必要な知識まとめ!必要な書類から費用手続方法まで紹介

住宅ローンを利用して不動産を購入すると、不動産を担保にして抵当権が設定されます。住宅ローンを完済したなら、抵当権抹消登記の手続きが必要です。手続きの方法や必要書類、かかる費用などを知り、スムーズに抵当権抹消登記を行いましょう。

住宅ローンを利用して不動産を購入する場合は、不動産に対して抵当権が設定されます。抵当権は設定した不動産を担保にして融資を受けるために必要なものであり、万が一返済ができなくなった場合に、抵当権設定者が不動産を売却して、代理で融資額の弁済を行うものです。

つまり、住宅ローンの融資を行う金融機関が担保となる不動産に抵当権を設定し、返済が滞った際に不動産を売却することで、融資額の補填を行います。

抵当権は設定だけではなく、抹消することも可能です。抵当権抹消登記とはどのようなものなのか、基本的な知識からかかる費用や手続きの方法など、細部まで理解を深めていきましょう。

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抵当権抹消の基礎知識

抵当権についての理解を深めるためには、抵当権抹消の基礎知識を身につける必要があります。抵当権とはどのようなものなのか、抹消するとなにが起きるのかは知っておくことが大切です。

また、抵当権抹消が必要なシーンや行わないとなにがあるのかも把握して、不動産の権利関係について詳細まで知っていきましょう。

抵当権抹消とは

そもそも抵当権抹消とは、不動産に設定された抵当権を抹消する手続きです。不動産購入時に住宅ローンを利用する場合は、購入した不動産を担保として抵当権が設定されます。

設定された抵当権は、住宅ローンを完済することで抹消が可能です。抵当権抹消は登記手続きの1つであり、抹消するには法務局にて申請が必要です。必要な書類を作成して、法務局で登記手続きを行うと、不動産に設定された抵当権は抹消され、担保が解除されます。

抵当権抹消が必要なとき

抵当権の抹消が必要な代表的なシーンとしては、次の3つが挙げられます。

  • 抵当権が設定された不動産を売却するとき
  • 新たに住宅ローンの借り入れをするとき
  • 不動産を相続するとき

住宅ローンの借り入れによって抵当権を設定した不動産を売却するには、抵当権抹消登記が必要です。抵当権が設定された状態では売却はできないため、事前に抹消しておかなければなりません。

抵当権抹消は予定通りに住宅ローンを完済したときだけではなく、不動産の売却価格でローン残債を完済できる場合にも行えます。ローンを完済しても自動で抵当権が抹消されるわけではないため、自身で手続きをしなければなりません。

新たに住宅ローンの借り入れをする際にも、抵当権の抹消が必要です。この場合は現在設定されている抵当権を抹消したのち、新たに購入する不動産に抵当権を設定します。

住宅ローンを完済した不動産を相続する場合で、抵当権が設定されたままであるなら、相続者が抵当権抹消を行います。抵当権は自動で消滅するものではないため、以前の所有者が抹消登記を行っていないなら、相続人が代わりに抵当権抹消手続きをしなければなりません。

抵当権抹消をしないとどうなる

住宅ローンを完済することで抵当権抹消手続きが可能となりますが、この手続きを行わないからといって、罰則があるわけではありません。抵当権抹消をしなかったとしても、法律違反になることはなく、罰金などもないと考えましょう。

ただし、抵当権を抹消していないことで、さまざまな問題が生じることはあります。抵当権抹消をしないとどのような事態が起きるのか、問題点を理解して抹消登記の重要性を理解しておきましょう。

手続きができない

抵当権を抹消していないことで、一部行えなくなる手続きがあります。

  • 不動産の売却
  • 不動産を担保にして融資を受ける

抵当権が設定された状態では、不動産の売却はできません。住宅ローンを完済したなら抵当権を抹消し、担保を外してから売却する必要があります。

また、住宅ローンの残債があっても、不動産の売却価格や自己資金による繰り上げ返済で完済が可能な場合は、金融機関から承諾を受けることで売却は可能です。この場合も、資金が揃った時点で住宅ローンを一括で返済し、抵当権の抹消登記を行った後に売却を行います。

抵当権は1つの不動産に二重で設定することも可能です。しかし、基本的にはすでに抵当権が設定されている不動産を担保にすることはできず、融資を受けようとしても金融機関に断られるケースが多いです。

そのため、別の金融機関から新たに融資を受ける場合には、以前設定した抵当権を抹消しておく必要があります。抵当権を二重で設定しようとすると、返済能力がないと判断されたり、場合によっては損害賠償を請求されたりすることもあるため、注意しなければなりません。

書類紛失の恐れ

住宅ローンを完済した後も長期間抵当権抹消をしていないと、いざ手続きをする際に必要書類を紛失してしまう恐れがあります。抵当権抹消登記に必要な書類は再発行ができるものもありますが、借り入れから時間が経ちすぎていると、手続きが複雑になってしまうことも多いです。

場合によっては書類の再発行自体が難しくなることもあります。手続きをスムーズに行うためにも、抹消できる抵当権は素早く手続きを完了させておくことが大切です。

抵当権抹消に必要な書類

抵当権抹消登記を行うには、さまざまな書類が必要です。

  • 登記済証または登記識別情報
  • 登記原因証明情報
  • 司法書士に依頼する場合は委任状
  • 金融機関の資格証明書
  • 抵当権抹消登記申請書
  • 登記事項証明書
  • 住民票戸籍謄本

スムーズに手続きを行うためにも、どのような書類が必要になるのかを正しく把握しておきましょう。

登記済証または登記識別情報

住宅ローンを利用して抵当権が設定された際に、登記済証や登記識別情報が発行されます。平成18年より前に抵当権を設定すると登記済証が、以降は登記識別情報が発行されています。

登記済証には、「登記済み」と赤いハンコが押されているものです。登記識別情報は「登記識別情報通知」と記載された書面であり、下部に登記識別情報が数字とアルファベットの組み合わせで記載されています。

登記原因証明情報

抵当権を抹消するには、登記原因証明情報が必要です。これらは次の書類が当てはまります。

  • 抵当権解除証書
  • 弁済証書
  • 抵当権放棄証書
  • 登記済証

また、不動産の売買契約書のコピーに売主が署名と押印をしたものも、登記原因証明情報として認められる場合があります。

司法書士に依頼する場合は委任状

不動産に設定された抵当権の抹消は、自分で手続を行うだけではなく、司法書士に依頼して代理で行ってもらうことも可能です。司法書士に依頼する場合は、委任状を作成する必要があります。自身で抵当権抹消登記を行う場合は、委任状の作成は不要です。

金融機関の資格証明書

金融機関に依頼することで、資格証明書が発行してもらえます。資格証明書には金融機関の代表者が作成し、かつ1ヶ月以内の登記事項証明書の添付が必要です。

手続きに利用できるのは、発行から3ヶ月以内のものとなるため、抵当権抹消登記を行う直近に、資格証明書の作成を依頼するとよいでしょう。

抵当権抹消登記申請書

抵当権抹消登記を行うには、申請書を作成する必要があります。抵当権抹消登記申請書は、法務局の窓口で入手するほか、法務局のホームページからダウンロードしたものを印刷し、使用することも可能です。

登記事項証明書

法務局で発行してもらえる登記事項証明書も、抵当権抹消時には必要です。登記事項証明書には、対象となる不動産の権利関係の情報が記載されています。

法務局の窓口で発行してもらう場合は1通600円で、オンラインで請求して送付してもらう場合は1通500円です。また、オンラインで請求して法務局の窓口で受け取ることも可能であり、この場合は1通480円となります。

住民票戸籍謄本

住民票と戸籍謄本は、抵当権を設定した住所と現住所が違う場合のみ必要です。現住所と抵当権設定住所が同じであなら、これらの書類は不要です。それぞれ市区町村の役場にて発行できます。

抵当権抹消にかかる費用一覧

抵当権の抹消手続きを行うには、費用がかかります。

  • 登録免許税
  • 事前調査費
  • 事後謄本取得費
  • 司法書士への報酬

抹消手続き時だけではなく、事前の準備や抹消完了後にかかる費用もあります。

登録免許税

抵当権の抹消は登記手続きであるため、登録免許税の支払いが必要です。抵当権抹消登記の登録免許税は、不動産1つに対して1,000円です。

例えば土地のみ、建物のみの抵当権抹消ならそれぞれ1,000円ずつとなります。土地付きの建物で両方に抵当権が設定されている場合は、抹消の際に土地で1,000円、建物で1,000円の合計2,000円がかかります。「抵当権が設定されている不動産×1,000円」が、登録免許税の金額になると考えましょう。

事前調査費

抵当権抹消手続きを行うには、事前に登記内容の調査を行う必要があります。事前調査の方法は、登記事項証明書を取得するか、登記情報提供サービスで登記内容を閲覧するかの2つの方法があります。

登記事項証明書を取得する場合は、1通あたり480~600円です。登記情報提供サービスで登記内容を閲覧する場合は、不動産1件に対して334円かかります。

事後謄本取得費

手続き完了後に問題なく抵当権が抹消されているかを確認するために、再度登記事項証明書の取得、または登記情報の閲覧を行います。

かかる費用は事前調査費と同じであり、証明書の発行なら1通あたり480~600円、情報の閲覧なら1軒あたり334円です。

司法書士への報酬

抵当権抹消時の手続きを司法書士に依頼する場合は、報酬の支払いが必要です。依頼する司法書士や権利関係の複雑さなどによって費用は変動しますが、抵当権抹消登記なら1~3万円程度が相場です。自分で手続きを行う場合は、司法書士への報酬はかかりません。

抵当権抹消の手続き方法

スムーズに抵当権抹消登記を完了させるためには、手続きの方法を知っておく必要があります。どのような流れで手続きを行うのかを把握しておくと、素早く抹消登記を完了させやすくなります。手続きの方法は1つではないため、自分に合ったやり方を選びましょう。

手続きは2通り

抵当権抹消登記は、自分で行うか司法書士に依頼するかの2通りの方法があります。自分で行う場合は手間はかかるものの、費用は最小限に抑えられます。司法書士に依頼すると費用はかかりますが、相談して書類を渡すだけであるため、手間が省ける点が魅力です。

住宅ローン完済で抵当権を抹消する場合は、手続きは複雑ではないため、自分で行ってもよいでしょう。相続や財産分与など、権利関係が複雑になる場合は、司法書士に依頼することがおすすめです。

また、不動産売却時に抵当権抹消登記を行う場合は、不動産会社から紹介してもらった司法書士に依頼すると、登記と売却手続きをスムーズに進めやすくなります。

金融機関からの書類を受け取る

手続きを行うには、住宅ローンの契約をしている金融機関に抵当権抹消をしたい旨を伝えて、必要な書類を送ってもらいます。手続きに必要な書類は弁済証明書や抵当権解除証明書、登記事項証明書など複数ありますが、送付されたものはすべて保管しておきましょう。

各種書類を紛失した場合は金融機関に依頼することで再発行が可能です。ただし、再発行を依頼すると手続きまでに時間がかかってしまうため、受け取った書類はなくさないことが大切です。

申請書の作成

法務局の窓口で受け取るか、法務局のホームページから抵当権抹消登記申請書を取得して、必要事項を記入していきます。記載例は窓口やホームページにあるため、これを参考にして作成しましょう。

ホームページでダウンロードした書類を印刷し、自宅で完成させてから法務局に提出する流れなら、スムーズに手続きを進められます。

必要な書類を揃える

申告書を作成した後は、抜け漏れがないように必要書類を揃えておきましょう。法務局に提出する際には、必要書類を綴じておきます。書類を綴じる順番には決まりがあり、上から順番に次のように並べておきます。

  • 抵当権抹消登記申請書
  • 収入印紙の貼付台紙
  • 金融機関から送られてきた委任状
  • 抵当権解除証書または弁済証書のコピー
  • 登記識別情報通知のコピー
  • 抵当権解除証書または弁済証書の原本

抵当権抹消登記申請書と収入印紙の貼付用台紙には、同じ印鑑を使用して押印します。

管轄の法務局へ申請する

各種書類を揃えたなら、不動産を管轄する法務局の窓口にて、抵当権抹消登記の申請を行います。申請後、10日程度で審査が完了して、抵当権が抹消されます。提出書類や記載内容に不備があった場合は法務局から連絡があるため、この場合は応じて修正しましょう。

審査後登記識別情報及び登記完了証を受け取る

抹消登記が完了した後は、登記完了から3ヶ月以内に登記識別情報と登記完了証の受け取りに行きます。登記完了から3ヶ月が受け取り期限であるため、期日を過ぎないように注意が必要です。内容を確認して抵当権が抹消されていたなら、手続きは完了です。

抵当権抹消の書類をなくしたときや追加になるとき

もし抵当権抹消登記に必要な書類を紛失してしまった場合は、再発行の手続きが必要です。必要書類が抜け漏れなく揃えられていないと、手続きは完了しません。

また、状況によっては追加で別途書類が必要となることもあります。書類紛失時の対応方法や必要書類が追加されるケースを知り、抵当権抹消登記をスムーズに完了させましょう。

必要な書類と紛失した場合

登記時に必要な書類を紛失した際には再発行が必要ですが、一部再発行ができないものもあります。再発行が可能な書類は、次の通りです。

  • 登記原因証明情報
  • 委任状
  • 金融機関資格証明書
  • 登記事項証明書

これらは銀行に依頼することで、再発行してもらえます。登記済証や登記識別情報は再発行ができず、紛失した場合は「事前通知制度」か「資格者代理人による本人確認情報制度」を利用しなければなりません。

事前通知制度は登記済証や登記識別情報を紛失した旨を申告書に記載して登記申請を行います。後日事前通知書が郵送されるため、受け取ってから2週間以内に登記名義人が登記内容が間違っていないことを確認し、書類を返送して登記が完了します。

本人確認情報制度は、司法書士に登記名義人の本人確認情報を作成してもらい、これを抵当権抹消登記の手続き時に必要書類と併せて提出する方法です。

本人確認情報の作成には、登記名義人の免許証やパスポートなどが必要です。また、本人確認情報の作成は5~10万円程度の費用がかかります。書類を紛失していると手続きに手間がかかったり、費用が増えたりするため、なくさないように保管しておくことが大切です。

書類が追加になるとき

登記手続きで別途書類が追加になるシーンとしては、次の4つがあげられます。

  • 住所や名前が変更になった
  • 住宅ローン契約先の金融機関に合併や移動があった
  • 金融機関の代表者が替わった
  • 住所変更登記をしていなかった

住所や名前が抵当権設定時から変更されている場合は、住民票と戸籍謄本が必要です。金融機関に合併や移動があった場合は、登記簿謄本が必要です。また、金融機関から抵当権抹消登記に関する必要書類を再度作成してもらうように依頼し、最新のものを受け取っておきましょう。

金融機関の代表者が変更になった場合も、金融機関が作成する書類を再送してもらう必要があります。住所変更登記をしていなかった場合で、住民票の除票が取得できない場合は、法務局に上申書と印鑑登録証明書の提出が必要です。

書類の押印には実印を使用する必要があり、手続きの手間が増えてしまうため、住所変更登記は早めに済ませておきましょう。

抵当権抹消は抹消できるようになったら速やかに手続をしよう

不動産に設定された抵当権は、住宅ローンを完済しても自動で消滅しないため、自身で抹消登記の手続きが必要です。抹消可能な状態で長く放置していると、のちに手続きが複雑化することもあるため、速やかに済ませておきましょう。

不動産売却に伴う抵当権抹消なら、不動産会社に相談することがおすすめです。すまいステップならネット上で一括査定ができ、効率的に不動産会社を見つけることができます。不明点は不動産会社に相談して、抵当権抹消手続きをスムーズに完了させましょう。

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