相続した土地の売却方法とは?税金の対策をしてお金を残そう

被相続人が不動産を遺すことはよくあります。不動産と言っても、一戸建てやマンションではなく土地の場合もあります。相続した土地を自分では活用できない場合には、活用してもらえる方に売却してしまった方が良いでしょう。
この記事では、土地を相続したけれども、売却方法がよくわからない方のために、売却の手順や用意するべき書類や諸費用について詳しく解説します

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相続した土地の売却手順

相続した土地を売却するための手順について見ていきましょう。この記事では、相続の手続きはすでに完了して、境界線の確定なども済んでいることを前提に説明します。土地の相続手続きがわからない方や、境界線が確定していない土地を売却したい場合には、該当する記事を先にご覧ください。
相続の手続きが完了している土地を売却する手順は次のように進みます。

  1. 売却相場の調査
  2. 媒介契約を結ぶ
  3. 不動産会社選び
  4. 媒介契約
  5. 売却活動
  6. 売買契約
  7. 決済と引渡し

それぞれ手順ごとに詳しく解説します。

土地がいくらで売却できるか相場を調べる

いきなり不動産会社に行くこともできますが、できれば事前に自分で周辺地域の土地の売却相場を調べておいた方が良いでしょう。その理由は、不動産会社1社だけで決めてしまうと、その不動産会社の査定額が適正価格なのかどうか判断できないためです。
事前に自分で周辺地域の不動産相場を調べておいたり、複数の不動産会社から査定を取り寄せて比較してみると、どのくらいの価格で売れそうなのか、適正価格が見えてきます
土地の売却相場を調べる方法は、国土交通省が運営している不動産取引価格情報検索というサイトで、2005年からの具体的な取引価格を調べることができます。
複数の不動産会社に査定してもらいたいときには、不動産一括査定サイトを利用すると良いでしょう。すまいステップというサイトなら、全国各地の良心的な不動産会社から、売りたい物件を扱っている地域の不動産会社、最大4社から査定を簡単に取り寄せられます。5年以上の実績豊富なスタッフが査定に当たってくれるので、安心して査定を依頼できます。

土地の売却の仲介を依頼する不動産会社を選ぶ

自分で売却相場を調べて、一括査定サイトから査定も取り寄せたら、土地売却の仲介を依頼する不動産会社を選びましょう。土地を適正価格で売却できるかどうかは、不動産会社の営業力にかかっています。
複数の不動産会社に査定を依頼したときには、高額な査定もあれば安い査定額の提示もあるでしょう。不動産売却のための査定は、中古車やブランド品の査定とは違い、不動産会社に買い取ってもらえる金額ではありません。
仲介を依頼する場合には、不動産会社には買主を探してもらいます。買主が納得して、購入してくれるだろうという、売却予想の価格になります。査定額で売却できるかどうかは、実際に売却するまでわかりません。
高額査定を出した不動産会社に単純に飛びつくのではなく、信頼できる不動産会社かどうかがとても重要になります。不動産会社を選ぶときには、次のポイントをよく重視して考えましょう。

  • 担当チームの中に宅地建物取引士は何人いるか
  • 説明が簡潔でわかりやすいか
  • コミュニケーションを取りあなたの意向を重視する姿勢を見せてくれるか

土地の売却には1年近くかかることもあるので、専門性の高さに加えて、長く気持ちよくお付き合いできる不動産会社を選ぶことが大切です。

不動産会社と種類を選んで媒介契約をする

媒介契約とは仲介の契約のことです。媒介契約には料金はかかりません。売却に成功したときに、成功した不動産会社にだけ仲介手数料を支払います。媒介契約には、一般媒介契約専任媒介契約専属専任媒介契約の3つがあります。それぞれの違いは次の表の通りです。

 一般媒介契約専任媒介契約専属専任媒介契約
複数社との契約可能不可能不可能
自分で見つけた買主との
不動産会社を挟まない直接契約
可能可能不可能
契約期間3ヶ月が一般的3ヶ月ごとに更新3ヶ月ごとに更新
売主への売却活動の
報告義務
なし2週間に1回以上の報告義務1週間に1回以上の報告義務
レインズへの登録義務なし媒介契約から7日以内の登録義務媒介契約から5日以内の登録義務

レインズとは、国土交通省が主導して運用している、不動産会社が利用できる不動産の売却情報サイトです。レインズに登録されると、他の不動産会社も売却に出されていることがわかるので、より広く買主が見つかる可能性が高まります。
3種類の媒介契約の中で最も仲介手数料が安いのが一般媒介契約で、最も高額になる傾向があるのは専属専任媒介契約です。しかし、一般媒介契約は都市部の競争率の高い物件でなければおすすめしません。地方の売りにくい土地の場合には、不動産会社が確実に仲介手数料を得られる専属専任媒介契約で契約した方が、じっくりと確実に買手を探してもらえます。

希望の条件で戦略を立て売却活動を始める

媒介契約を結んだら、まずは売り出し価格を決めます。多くの場合、購入希望者との値下げ交渉が行われるので、最初に決めた売り出し価格で売れるとは限りません。売却希望額があるのなら、値下げ交渉を前提に少し高めに設定すると良いでしょう。
また、売れなかった場合の値引きや、値下げ交渉では、どこまで価格を下げられるのか、最低売却価格のラインも最初から決めておくこともおすすめします。
売り出し価格を決めたら、不動産会社に土地の写真を提供して、チラシやWebページを作成してもらい、宣伝を開始します。チラシやWebページは事前に自分でも内容を確認しておきましょう。
興味を持つ人が現れたら内覧をします。外にある土地なのに内覧とは少し変な気もしますが、敷地内に立ち入って、購入希望者が細かく調べるので、土地の場合も内覧と言います。内覧には売主の立ち会いが必須です。いろいろと質問されることもあるので、わかる範囲で誠実に答えましょう。

買主と売買契約をする

内覧に来た人が購入を決めたら、価格交渉を行います。価格交渉が妥結したら、売買契約へ進みます。売却後に何かトラブルが起きたとしても、すべての対応の根拠は売買契約書に記載されている内容になります。希望する条件などがあれば、すべて不動産会社から買主へ伝えて、すべての条件に両者が同意した上で売買契約書に記載します。
土地の売買契約書に記載するべき項目には売却する土地の詳細情報の他に、次のような項目があります。

  • 支払い方法
  • 手付解除
  • 公租公課の負担
  • 危険負担
  • 契約違反による解除
  • ローン特約
  • 契約不適合責任

ローン特約とは、買主が購入するための住宅ローンの審査が通らなかった場合に、無条件で売買契約を白紙に戻す契約です。何らかの理由により契約を撤回する場合の違約金などについても契約書に記載します。

準備を整え土地を引き渡す

引渡し日になったら、売却価格から手付金を差し引いた残金の決済と、土地の名義変更を行います。買主が住宅ローンを組む場合には、住宅ローンを融資してもらう金融機関で引渡しの手続きを行います。
代金の入金を確認したら、同席している司法書士が所有権移転登記の書類に不備がないか確認して、法務局で名義変更を行います。また、固定資産税の精算もこのときに行います。

相続した土地の売却の必要書類一覧

相続した土地を売却するためには、用意しなければいけない書類があります。どのような書類がどのタイミングで必要になるのか見ていきましょう。

必要書類必要になるタイミング取得場所
権利証
(登記済権利証もしくは登記識別情報)
土地の名義変更をする時土地の取得時に発行されている
紛失した場合には法務局へ事前通知を申請
地積測量図
境界確認書
査定する時法務局で取得
情報が古い場合には測量のやり直しも必要
固定資産税納税通知書税金の精算をするとき固定資産税納税通知書を紛失した場合には役所で固定資産評価証明書を取得
実印
印鑑証明書
本人確認書類
土地の名義変更するとき印鑑証明書は役所で取得
本人確認書類は免許証などを用意

相続した土地の売却にかかる費用や税金

土地に限らず、不動産を売却するのには、いろいろな費用や税金がかかります。売却したお金がすべて手元に入ってくるわけではなく、諸費用や税金が差し引かれた金額だけが残ります。相続した土地を売却したら、どのタイミングでどのような費用や税金が発生するのか解説します。

土地の売却が成立したときに仲介手数料

仲介で売却した場合には、売却を成功させた不動産会社に成功報酬として仲介手数料を支払います。仲介手数料は法律で上限額が決まっていて、400万円以上の物件の場合には次の計算式で求められます。
仲介手数料の上限額=売却価格の3%+6万円+消費税
例えば、1,000万円で売却した場合の仲介手数料の上限額はこの式に当てはめて計算すると39万6,000円になります。この計算式で求められる金額は、上限なので、不動産会社や契約方法によってはもっと安くなることもあります。

土地の需要を高めるための造成費用

使いにくい土地ではなかなか売却が難しいので、傾斜をなくしたり、地盤改良等の造成工事をして売りやすくする場合があります。売却前の造成工事は売主の負担で行います。
造成工事にいくらかかるのかは、土地の広さや工事の内容によって変わります。傾斜をなくす工事であれば、工事前の傾斜がきついほど費用が高くなります。また、地域ごとの相場もあります。土地の造成費用の相場は、各地の国税局が定めています。最寄りの国税局のホームページを調べてみましょう。

作成する売買契約書に印紙税

印紙税は、売買契約書に収入印紙を貼り付けることで納税する税金です。売買契約書や株券などの有価証券などに必ず収入印紙の貼り付けが義務づけられています。不動産の売買契約書は高額になることから、ほぼ確実に印紙税が必要になります
不動産の売買契約書に貼り付ける印紙税は、売買契約書に記載される金額によって次のように異なります。

 本則税率軽減税率
10万円超~50万円以下400円200円
50万円超~100万円以下1,000円500円
100万円超~500万円以下2,000円1,000円
500万円超~1,000万円以下1万円5,000円
1,000万円超~5,000万円以下2万円1万円
5,000万円超~1億円以下6万円3万円
1億円超~5億円以下10万円6万円
5億円超~10億円以下20万円16万円
10億円超~50億円以下40万円32万円
50億円超~60万円48万円

令和4年3月31日までは軽減税率が適用されています。

土地の売却の利益に譲渡所得税

相続した土地を売却したことで利益が出た場合には、譲渡所得税が課税されます。この場合の利益(譲渡所得)とは、売却した金額から、仲介手数料や印紙税、造成費などの売却するためにかかった費用や、土地を取得したときの購入費や購入手数料などの取得費を差し引いた金額の残りのことです。
もしも譲渡所得がプラスになった場合には、翌年の2月から3月の確定申告で申告して、所得税と住民税を納税します。確定申告しないと、延滞税や重加算税が科せられてしまうこともあるので、必ず確定申告しましょう。
土地を含めた不動産の譲渡所得税は所有していた期間に応じて税率が変わります。相続した土地の場合には、被相続人が取得してから、売却した年の1月1日までの年数で計算します。譲渡所得税の税率は次の表の通りです。

 所有期間所得税住民税復興特別所得税合計税率
短期譲渡所得5年以下30%9%所得税の2.1%39.63%
長期譲渡所得5年超15%5%所得税の2.1%20.315%

相続した土地の売却で可能な5つの税金対策

相続した土地を購入したのが親や祖父母の代であった場合には、地域によっては開発が進み、購入時よりも大幅に値上がりしていることがあります。また、取得費の証明には購入時の領収書や売買契約書など、正式に証明できる書類が必要ですが、数十年もたってしまうと見つからないこともあります。
取得費を証明できる書類が見つからない場合には、売却価格の5%で計算するしかないので、場合によっては譲渡所得が想定よりも大幅に多額になってしまうこともあります。
譲渡所得が1,000万円の場合には長期譲渡所得でも、200万円以上が課税されます。しかし、さまざまな特例などを利用することで、節税できることもあります。相続した土地の売却で得た譲渡所得に対する課税を節税する方法を解説します。

支払った相続税を無駄にしない取得費加算の特例

取得費加算の特例とは、土地を売却する前に納税した相続税の一部を、土地の取得費として加算できるというものです。相続税をすでに納付済みで、相続の発生から3年以内に土地を売却した場合にこの特例を適用できます。
この特例を受けるためには、相続税の計算明細書と土地の売却による譲渡所得の内訳書を添付した上で確定申告する必要があります。

家を解体した土地の売却で3,000万円の特別控除

被相続人もしくは相続人が自宅として住んでいた家を取り壊して、土地だけを売却する場合には、マイホームの売却に適用される3,000万円の特別控除を受けられます。3,000万円の特別控除とは、自宅を売却した場合には、譲渡所得から3,000万円が控除されるというものです。
土地だけ売却する場合でも、被相続人もしくは相続人が住まなくなってから3年以内で、なおかつ家を取り壊してから1年以内に売却した場合に適用できます。この控除を受けるためには、譲渡所得の内訳書を添付した上で確定申告する必要があります。

売却する理由次第で最大5,000万円の特別控除

公共事業や区画整理のために、自らの選択ではなく売却に同意せざるを得なかった場合には、最大5,000万円の特別控除を受けられます。控除額は土地を売却する理由によって次のように変わります。

土地を売る理由特別控除の金額
公共事業などのため5,000万円
特定土地区画整理事業などのため2,000万円
特定住宅造成事業などのため1,500万円
農地保有の合理化などのため800万円

取得した期間限定で1,000万円の特別控除

2009年1月1日から2010年12月31日までに取得した土地を売却した場合、2015年(2009年1月1日の場合)から2016年(2010年12月31日の場合)以降に売却して特定の条件に当てはまると譲渡所得から1,000万円の控除を受けられます
この控除は、2007年から2008年に発生して、世界経済を大幅に悪化させた発生したサブプライム問題とリーマンショックによる景気の低迷による不動産市場の悪化を防ぐために、不動産売買を活性化させる目的で設定されました。
この控除を受けるための条件とは次の通りです。

  • 親族間等での相続や譲渡による取得ではないこと
  • 3,000万円の控除とは併用しないこと

相続した土地が該当する期間に取得されたものであった場合には、この控除の対象になります。控除するためには購入日時を証明できる購入時の領収書や売買契約書、権利書などの写しを添付して確定申告する必要があります。

低未利用の土地の売却で100万円の特別控除

都市計画区域内にあるのに、住宅や店舗、事務所などとして活用されていない土地を500万円以下で売却した場合に、所有期間が5年を超えていると100万円の控除を受けられます
この控除を受けるための条件は、親族などへの売却でないことや、売却後に土地が活用されること、他の控除を受けないことなどがあります。譲渡所得の内訳書と、都市計画区域内にある土地であることを証明する市区町村長が発行した書類、売却金額を証明できる売買契約書などの写しを添付した上で確定申告する必要があります。

相続した土地が売却できないときの対処法

相続した土地を売却したいのに、なかなか買手が見つからないこともあります。相続した土地の買手がどうしても見つからない場合の対処法を解説します。

不動産会社へ土地の買取を依頼

土地などの不動産を売却する方法には、不動産会社に仲介を依頼して買手を探してもらう方法の他に、不動産会社に直接買取してもらう方法もあります。売却価格は仲介で売却する時の7割から8割程度になってしまいますが、不動産会社が活用できると判断した土地であれば、買取してもらえます。
仲介手数料を支払っても仲介で売却した方が手元に残るお金は多くなりますが、どうしても売却できないときや、売却までに時間をかけていられないときにはおすすめの方法です。

相続した土地を活用して収益化

何らかの形で土地を活用して収益を上げる方法があれば、売却せずに活用するのもおすすめです。土地の活用方法としては次のようなものがあります。

  • アパート・マンション・戸建賃貸経営
  • オフィス賃貸経営
  • 駐車場経営
  • トランクルーム経営
  • 太陽光発電
  • コンビニなどの商業施設経営
  • 医療施設経営
  • 福祉施設経営

人里離れた場所でも、太陽光発電や福祉施設として需要がある場合もあります。

個人へ土地の寄付を検討

土地の寄付というと、自治体や福祉施設や医療施設への寄付を思い浮かべる方も多いことでしょう。自治体や福祉施設、医療法人などが必要としている施設にふさわしい土地であれば、寄付として受け取ってくれることもあります。しかし、活用するのが難しい土地の場合には、寄付を申し出ても断られることもあります。
その場合には、個人への寄付も検討してみましょう。相続した土地の隣近所にある土地や家の所有者であれば、購入するつもりはなくても、無料での寄付なら応じてくれる可能性があります
隣近所の人であれば、家庭菜園として、駐車場としてなど、活用する方法も見つけやすいでしょう。ただし、個人への寄付の場合には、贈与税がかかる場合があります。事前に税務署や税理士などによく確認した方が良いでしょう。

相続した土地の売却は一括査定を使い節税も忘れない

近しい親族から相続した土地の場合には、親族が大切にしてきた資産である土地を、相続人が活用するのが理想でしょう。しかし、人によっては実家のある地域から遠く離れた場所に生活拠点を構築してしまっていることもあり、なかなか自分自身での活用が難しいことも少なくありません。
自分で活用できない土地は、活用してもらえる人に売却するのが一番です。まずは売却できそうか、売却できるのならどのくらいの価格になるのか、すまいステップに一括査定を依頼して、今後のめどを立ててみましょう。

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