抵当権って何?意味と抵当権の手続きから費用まで徹底解説

不動産の売却や購入の際に耳にするのが抵当権という言葉です。日常ではあまり聞くことのない言葉であるため意味がよく理解できていないという人もいるでしょう。抵当権にはお金と法律が関係してくるためしっかり理解しておくことが大切です。
そこでこの記事では抵当権の意味と手続きから費用までについて解説します。

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抵当権とは

抵当権の基本的な意味や内容について理解することからスタートしましょう。基礎を理解することで手続きの方法や流れ、必要書類についてもしっかり理解することができます。抵当権の意味について解説します。

抵当権の意味

抵当権は、金融機関からお金を借りた場合、万が一返済できない事態が起きたときに備えて土地や建物を担保にする権利のことをいいます。返済が滞った場合には物件が競売にかけられ、売却額が返済に充てられる点が特徴です。
抵当権は民法10章に定められているためいかなる場合も行使されます。そのため、ほとんどの金融機関がお金を借りた人に対して抵当権の設定を求めるのが現象です。

抵当権が設定されるケース

住宅ローンの借入をする際に購入対象となる不動産を担保する権利が抵当権です。この場合、金融機関は住宅ローンの対象となる不動産に抵当権を設定します。担保設定を行うことで万が一支払いが滞った場合の回収手段を確保することが可能になるからです。
さらに住宅ローンの借り換えを行う場合にも抵当権は設定されます。この場合、先に借入をしていた金融機関が保有している抵当権を抹消する必要があります。抵当権を抹消した上で新たな借入先である金融機関が新しく抵当権を設定してから融資を実行するのが通常の流れです。
この際、抵当権の抹消手続きなどは基本的に新しい金融機関が行います。住宅ローンの借り換えでは抵当権抹消に係る費用を借主が負担する必要が出てくるときもあるため注意が必要です。

登記されている内容

抵当権に関しては実際の手続きは法務局が行います。不動産の登記簿に抵当権を登記することが抵当権の設定です。登記すべき内容は次のとおりになります。

  • 債権額
  • 債権の内容
  • 債権者・債務者
  • 利息
  • 損害金

そもそも債権とは相手に特定の行為をさせる権利のことを指します。債務は相手に特定の行動をする義務です。債権額は金融機関が債務者に対して貸し付けた金額のことになります。債権の内容は何に対してお金を貸したかなどを記載するものです。
債権者はお金を貸した側、つまり金融機関になります。債務者はお金を借りた側、つまり住宅ローンの利用者です。利息や損害金についても登記されているため支払いが滞った場合にはこれに即した内容で抵当権が行使されることになります。

根抵当権との違い

根抵当権という言葉を目にすることもあるのではないでしょうか。根抵当権と抵当権は同様の担保保護に当たります。ただし多少内容が異なる点があります。
抵当権の場合は担保の対象となる債権が特定されていて、特定の債権のみを担保する権利である点が特徴です。これに対して根抵当権は担保の枠組みのみを設定して、対象となる債権を特定しません。主に会社が利用するのが根抵当権です。
定められた極限額の範囲であれば何度でも融資を利用できる点が特徴となっています。融資の際に毎回抵当権の設定、抹消を繰り替えるのは手間がかかるため根抵当権が利用されると考えましょう。
根抵当権の特徴は当事者の合意なしでは消滅しないという点にあります。

抵当権が行使される場合

抵当権は、住宅ローンを利用している人が返済を対応した場合に融資先の金融機関が行使します。住宅ローンの場合は3〜6カ月以上返済を滞納した場合に行使されるケースが大半です。
住宅ローンを滞納するとまずは金融機関から督促状が届きます。このタイミングですぐに返済できれば抵当権が行使されることはないでしょう。ただし、督促状をもらったにも関わらず滞納を続けていると期間利益の喪失通知が届きます。
こうなると保険会社による代位弁済が行われることになるでしょう。ここで住宅ローンの一括返済が求められますが、これができない場合には抵当権が行使されることになります。
抵当権が行使されると自宅が競売にかけられることになります。こうなると家を失うことになるため引越しをしなくてはならなくなると考えておきましょう。競売で売却が決まった場合も売却額はすべて住宅ローンの返済に充てられるため手元にお金が残らないケースもあります。

抵当権の手続きの種類

抵当権には2種類の手続きがあります。ひとつは登記の手続きです。抹消手続きが2つめの手続きです。これらの手続きの違いについて具体的に解説します。

登記手続き

登記手続きは、土地や建物の抵当権を設定するために行う手続きです。本人または本人の代理人が法務局に行って手続きを行います。自分で手続きを行うには難しい点もあるため多くの場合は司法書士が本人の代理人として書類の作成から手続きまでを代行する点が特徴です。
基本的には住宅ローン契約が締結した後に抵当権設定を締結することが一般的とされています。

抹消手続き

不動産に設定されている抵当権を消したことを登記しておくための手続きが抵当権抹消手続きです。登記手続きのひとつとなるため抵当権の設定と同様に法務局で手続きを行います。
住宅ローンを完済したら抵当権も同時になくなると考えている人も多いかもしれません。ただ、住宅ローンを完済しただけでは抵当権はそのまま金融機関に残り続けます。抵当権が残っていても住宅ローンを完済しているため効力は失われている状態です。
ただし不動産を売却するなどとなった場合には抵当権の抹消手続きをする必要があります。そのままにしておいても特にペナルティがあるわけではないためそのままにしているという人もいるでしょう。
この場合、いざ不動産を売却するとなった場合に手続きが面倒になることもあります。また抵当権がそのままだと新しく住宅ローンを組むことができないというデメリットは生じるでしょう。
住宅ローンが完済されているかどうかは外部から見ただけでは証明できません。そこで抹消手続きをすることで、抹消手続きの完了を証明して次のステップに進みやすくします。
抵当権の抹消に関しても必要書類をそろえて司法書士に依頼することも可能です。

抵当権設定にかかる費用

抵当権の設置を行うには諸手続きが必要です。手続きを行う場合に必要となる費用についても事前に把握しておきましょう。

登録免許税

登記の手続きを行う際には登録免許税が課税されます。必要な費用としては借り入れた金額に0.4%の税率を乗じた金額となります。ここでポイントとなるのが住宅用家屋の軽減措置の活用です。条件に当てはまる家屋については2022年3月31日まで、期間限定で税率が0.1%に軽減されます。
登録免許税の軽減措置の適用条件は次のとおりです。

  • 自分が住んでいる自宅であること
  • 新築または購入してから1年以内に登記された物件であること
  • 床面積が50平方メートル以上であること
  • マンションなどの対火建築物に関しては25年以内、木造などの耐火建築物以外は20年以内に建築されたものであること
  • 上記条件を超えている建築物である場合には新耐震基準に適合していること

ちなみに抵当権抹消の場合に必要な登録免許税は不動産1件につき1,000円となっています。

印紙税

住宅ローンの借入額に応じた印紙税も課税されます。課税金額については住宅ローンの借入金額によって変動する点が特徴です。
具体的には1,000万円超5,000万円以下なら2万円、5,000万円超1億円以下なら6万円となります。

司法書士への報酬

抵当権の設定は金融機関が司法書士に依頼して行うケースが大半です。この場合、司法書士に支払う報酬を負担する必要があります。司法書士の報酬は司法書士によって金額が異なる点が特徴です。
依頼する内容によって大きく変動しますが、設定登記の場合の相場は5〜10万円とされています。これには報酬以外に交通費や出張費が加算されることもある点は理解しておきましょう。

その他雑費

ここまでに解説した以外にもさまざまな費用が必要になるケースもあります。とくに手続きに必要な書類の作成には発行手数料が設定されていることが大半です。具体的には次のとおりになります。

  • 登記事項証明書1通600円
  • 印鑑登録証明書1通450円

抵当権を抹消する場合、登記内容を確認するのにかかる事前調査費用が必要です。

  • 法務局窓口での取得=土地1筆あたり600円
  • ネット請求=1筆あたり500円

抵当権抹消を確認する費用は次のようになります。

  • 法務局窓口取得=1筆あたり600円
  • ネット請求=1筆500円
  • 登記情報提供サービスでの確認=1筆あたり334円

抵当権設定と抹消に必要な書類

抵当権の設定・抹消にはそれぞれに必要な書類があります。必要書類をそろえた上で手続きを行いましょう。
抵当権設定に必要な書類は次のものになります。

  • 印鑑登録証明書(発行から3カ月以内のもの)
  • 登記原因証明情報または抵当権設定契約証書
  • 金融機関の資格証明書(3カ月以内のもの)
  • 委任状
  • 登記済権利証または登記識別情報
  • 住宅用家屋証明書

抵当権の設定を行う場合には住宅ローンを借り入れる金融機関から必要書類が提示されるケースが多いため、基本的には金融機関の指示に従うとよいでしょう。
抵当権抹消の手続きには次の書類が必要です。

  • 登記済証もしくは登記識別情報
  • 弁済証書
  • 抵当権抹消の委任状
  • 金融機関の資格証明書

借入先の金融機関が抵当権抹消手続きについて案内してくれることもあります。そのため一度相談してみるとよいでしょう。自分で行う場合には法務局のホームページで抵当権の抹消登記の申請書がダウンロード可能です。
登記相談も可能となっているため自分で行う場合には相談しながら進めるとよいでしょう。

抵当権に関するQ&A

抵当権の基本的な情報についてはある程度整理してきました。ここからは抵当権についてイレギュラーや疑問が生じやすい内容について解説します。

抵当権付きの不動産の相続はできるのか

不動産を相続する際に、相続する不動産に抵当権がついているというケースは少なくありません。この場合、抵当権がついた状態の不動産をそもそも相続することができるのかという点が問題になるでしょう。結論から述べると抵当権がついた状態の不動産を相続することは可能です。
ただしいくつか注意しておきたい点があるため解説しておきます。
抵当権がついている不動産の場合、住宅ローンが完済されているかをまず確認しましょう。抵当権がついているということはまだ住宅ローンが残っている。もしくは住宅ローンは完済しているけれど抵当権抹消の手続きをしていないかのどちらかになります。
前者の場合には相続と同時に住宅ローンの残高を被相続人が支払う義務も同時についてくることになります。つまりいきなり借金を背負うことになります。もしも住宅ローンの支払いができない場合には抵当権が行使されて相続した不動産を失うことになる点には注意が必要です。
さらに抵当権付きの不動産の場合も通常の相続と変わらず相続税が課税されます。抵当権が付いていることで相続税評価額が下がるということもありません。とはいえ、住宅ローンが残っている場合には財産の総額から差し引いて相続税が計算されることになります。
もしも相続した不動産に住宅ローンの残債があるけれども支払うことができない場合はどのように対処すればよいでしょうか。これについては相続放棄で対応することが可能です。相続を知った段階で多額のローンが残っている場合には3カ月以内に相続放棄の手続きを行いましょう。
ただし注意したいのは、相続放棄をすると不動産以外の財産の相続も放棄しなければなりません。相続が不動産のみの場合は放棄しても問題ないでしょう。加えて、住宅ローンの場合は団体信用生命保険に加入していれば借主が死亡した場合には保険金でローンが完済されるため相続人に借金が残ることがありません。
こうした点もしっかりと把握して自分がどのような行動を取ることがもっとも得になるのか考えてみましょう。

抵当権付きの不動産の売買

抵当権が付いた状態の不動産を売買することは可能なのでしょうか。結論からいうと理論上は抵当権が付いていても売買は可能です。抵当権が設定されていたとしても債務者は担保になった不動産をこれまでどおり使用し続けることができます。
そのため抵当権が付いていてもその不動産を貸し出ししたり売買したりしても問題はありません。ただしこの場合、買主の側にリスクが生じるケースが大きい点には注意が必要です。
抵当権が付いた状態の不動産を購入すると住宅ローンの返済者は売主のままになります。このケースではもしも売主がローンの返済を滞ることがあった場合には抵当権が行使されます。抵当権が行使されると自宅が競売にかけられてしまうため注意が必要です。
滞納が半年続くと強制的に競売にかけられてしまうため、所有権が失われる危険性があります。また購入の際に住宅ローンの審査が通らない可能性がある点も注意点です。
このようなことから不動産を購入する場合には、きちんと抵当権の抹消が行われている不動産を選択することをおすすめします。
売主の立場になる場合も不動産サイトなどを利用して一括査定を行い、不動産売却価格の相場を把握しておきましょう。売却することで住宅ローンの残りを完済できるか、さらに手元にいくらの現金が残るかなどもしっかり確認しておくことが大切なポイントです。

抵当権設定は自分でもできるのか

抵当権設定は金融機関を通じて一般的には司法書士に依頼して行います。抵当権設定契約への合意が求められこれに合意することで司法書士に登記の依頼をすることができます。
抵当権の設定登記にはいくつかの書類が必要となるため、提示された書類は早めに用意するようにしましょう。必要な書類については次のとおりです。

  • 権利証または登記識別情報通知
  • 印鑑証明書(発行から3カ月以内のもの)
  • 登記原因証明情報または抵当権設定契約証書
  • 身分証明書
  • 司法書士への委任状

これらの書類を用意してから抵当権の設定を行います。
一方で抵当権抹消手続きは自分で進めることを求められるケースが大半です。金融機関から抵当権抹消に関連した手続き書類が送付されてきたら早めに手続きを進めましょう。
法務局から登記識別情報と登記完了証が届くと手続き完了です。

抵当権は自動的に抹消されるのか

住宅ローンを完済すると抵当権も自動的に抹消されると考えている人もいるかもしれません。抵当権は住宅ローンを完済したとしても自動的に抹消されるものではない点には注意が必要です。
住宅ローンを完済したあとで抵当権抹消の登記手続きをした段階で初めて抵当権が抹消されます。住宅ローンを完済した時点で抵当権の効力は失効されるため所有権を失うというリスクはなくなるでしょう。ただ、抵当権を抹消していないと次のような問題が発生する可能性があります。

  • 不動産の売却ができない
  • リフォームなどで新たな住宅ローンを借り入れる際にローンの審査が通らない
  • 相続の際にトラブルが起こる可能性がある

とくに相続の場合には抵当権が付いていると手続きが煩雑になる可能性もあるため住宅ローンを完済したタイミングで必要な書類をそろえて手続きを済ませておくことをおすすめします。

抵当権抹消をしないリスクが知りたい

住宅ローンを完済したのに抵当権を抹消していないとさまざまなリスクを背負うことになる点は理解しておきましょう。
たとえば、住宅ローンは完済しているけれども別のローンで支払いを滞納してしまった場合に、抵当権が付いている=担保と捉えられるため、ローンを完済している住宅が差し押さえの対象になってしまうことがあります。
抵当権が抹消されていないとこのようにほかのローントラブルで家を失う可能性が出てくる点を理解しておきましょう。そのため不要な抵当権はできるだけ早めに抹消しておくことをおすすめします。
ほかにも抵当権が抹消されていないと実際にはローンを完済していても登記上は未完済になる点にも注意が必要です。この状態では新規の融資が通りにくくなる可能性が出てきます。
さらに複数のローンを抱えていると金融機関からは多重債務者またはその見込みがある人と判断されることもあります。そのため住宅ローンを完済しているのであれば抵当権の抹消手続きをしてローンの支払いがないことを証明しておきましょう。
住宅ローンを完済すると抵当権抹消に関連した書類が金融機関から送付されます。そのため書類が届いたら早急に手続きを行うことがおすすめです。もしも書類を紛失してしまうと手続きができなくなってしまいます。
書類は再発行することが可能ではありますが、再発行にはかなりの手間がかかるためいざというときに困ることになるでしょう。書類が届いたらしっかり管理するか、早急に手続きを行いましょう。 

抵当権について疑問があれば専門家に相談をしてみて不安を解消しよう

抵当権についての基本的な知識と手続きの方法について解説してきました。抵当権の設定は司法書士に依頼して行うのが一般的です。ただし、必要な書類や費用についてはしっかり理解しておくことが大切になります。
また抵当権の抹消については自分で手続きを行う必要があるため、事前に手続きについて理解を深めておくことも必要です。抵当権はローンに関連する重要な手続きになるため放置しているとトラブルを招く可能性が高いものになります。
自分だけでは問題が解決できない場合には専門家に相談してみることがおすすめです。司法書士だけでなく不動産会社にも抵当権に詳しいスタッフがいることもあるためまずは信頼できる不動産会社を探してみましょう。
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